Y30 ブレーキホース交換、キャリパーオーバーホール

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2024-5の車検の時の車検整備で、

ブレーキホースの両端の金具がまぁまぁサビてるのが気になりました。特にリアセンター。

キャリパーの動きもちょっと悪い様な。

パッドが片側だけ減ってる所があります。

 

部品を調べてみました。ブレーキホースは、

フロント(2本)、純正、46210-V5001、制研、300-50917。

リアセンター(1本)、純正、46211-79914、制研、320-50877。

リア(2本)、純正、46210-V6700、制研、SH51447。

リア(2本)は製廃でした…。制研も製廃。困ったなぁ…。

フロントとリアセンターはY30ワゴン(WY30)/バン(VY30)でも使ってるからですね。

ワゴンとバンはリアはドラムなので、リア左右はゴムホースは使いません。

キャリパーのオーバーホールキットは、

フロント、純正、AY600-NS030、制研、260-40220。

リア、純正、AY620-NS027、制研、270-10149。

 

リア(2本)のブレーキホース、どうしようか…。webで調べてみます。

Y30のホース(46210-V6700)は288mmらしいです。

参考にY31のホースを見てみます。

Y31のホース(46210-10V00)は、両端の金具は同じで255mmらしいです。短いのはダメですね…。

参考にステージアのホースを現物を見てみます。46210-0V005 です。

あれ?両端の金具は同じで長さがちょっと長いだけに見えます。これいけるんじゃないかな…。

 

下記購入しました。ブレーキホースは、

フロント(2本)、制研、300-50917

リアセンター(1本)、制研、320-50877

リア(2本)、ステージア純正、46210-0V005

キャリパーのオーバーホールキットは、

フロント、制研、260-40220

リア、制研、270-10149

その他、銅パッキンはいつものSUN CP10 です。

 

2025-10、69,304km、部品は既に用意出来ています。

作業を始めます。

まずリアセンターのホースの交換から始めようと思います。

ジャッキアップしてホースを緩めようとしたのですが…。

緩みません。

10mmのフレアナット。ガチガチに固いです。

KTCの10mmのスパナで緩めようとしたのですが、これ以上がんばると多分舐めます。

さぁどうしよう。こんなとこ舐めたら大惨事です。

ちょっと調べてみると、ブレーキパイプ用フレアナットレンチという物が存在するそうです。

KTCのMZ10-10x12。購入しました。\2,533。

ここのナットは絶対に舐める事が許されないので、信頼のKTCを選びました。

ちょっと調べたついでにもうちょっとブレーキホース交換の方法について調べてみると、

フットブレーキを奥まで踏んづけたままにしておくと、ブレーキフルードがたらたら漏れてこないらしいです。

マスターシリンダーの出口にフタをして固定している状態に出来るそうです。

 

日を改めて、フレアナットレンチが届いたので作業を続けます。

まず教えて頂いた通り、フットブレーキを踏んだままにしておきます。

500mmちょっとのツーバイ材の端材があったので電動シートを使ってフットブレーキを踏んだままにします。

右後のブリーダプラグからブレーキフルードを抜き、圧を抜きます。

ブレーキを更に踏み、シートを更に前に出し、踏み切った所で固定します。

同様に圧を抜きます。

ストップランプが点きっ放しになってしまうので、ヒューズを抜いておきます。

これで準備が整いました。

 

リアセンターのホース交換から始めます。デフの前側から後側を見た画像です。

さすが専用工具。10mmのフレアナットは簡単に緩める事が出来ました。

ブレーキフルードは殆ど垂れてきません。すごいですねー。

ホースのクリップを外します。

デフ側は17mmですが、ナットを緩めようとするとデフ側の固定部がよじれます。

固定部をモンキーで押さえて、17mmのスパナで緩めます。

ホースを撤去します。

と思ったら、撤去しようとしたホースの中のフルードがこぼれました…。

古いホースの金具はサビサビです。

 

新しいホースを取り付けます。

デフ側に新しい銅パッキン(SUN CP10)を入れて、デフ側のナット(ホース一体)を締めます。1.7kgm〜2.0kgmです。

次にクリップを取り付け、フレアナット側のナットを締めます。1.5kgm〜1.8kgmです。

事前に手ルクレンチにセットしておきます。

 

次に右後。同様にフレアナットレンチで10mmのフレアナットを外し、

キャリパー側の12mmのバンジョーボルトをソケットレンチで取り外してホースを撤去します。

すると、シリンダーからブレーキフルードがいっぱい出てきました…。

失敗しました。今ここでホース外さなくても良かったかな。

14mmのスライドピンを取り外してキャリパーを取り外しました。

 

キャリパーをオーバーホールします。

ピストンはエアで簡単に出てきました。固着はしていなかった様です。

#1,000で掃除します。

シリンダー側の溝のサビを精密マイナスドライバーとリューターのワイヤーブラシを使って落とします。

ブレーキクリーナーで綺麗にしておきます。

オーバーホールキットに付属のピンクのラバーグリースを塗って、シリンダーにシールを取り付けます。

ピンクのラバーグリースを塗って、ピストンにブーツを嵌めます。

後から気が付いたのですが、ピストンのブーツはオレンジのニグルーブというグリースを使うそうです。

ブーツをシリンダーの溝に嵌め、金属クリップを取り付け、ピストンを押し込んで完成。

キャリパーを車に取り付けるにあたり、スライドピンのブーツを交換しておきます。

上側の短いブーツと、下側の長いブーツがあります。

下側の長いブーツはメンバーを貫通しています。これどうやって抜くんだ?

引っ張るしかないので…。引っ張ります。

千切れました。まぁ構わないです。でもこれどうやって新しいのを入れるんだ?

ブーツの外側にオレンジのグリースをたっぷり塗って、スライドピンを使って押し込みます。

でも最後まで届きません…。どうすればいいんだ?

スライドピンの先端にオレンジのグリースを盛って押し込むを何度か繰り返します。

スライドピンが届かない分、ブーツの中をグリースで満たして長さを嵩増しする作戦です。

これでなんとか最後まで押し込む事が出来ました。

これが正解かどうか分かりません。どうやるのが正解なんでしょうか…。

新しいスライドピンブーツがなんとか取り付けられたので、キャリパーを取り付け。

ブレーキホースも取り付けます。

ステージア純正のホースは、大きな問題は無さそうです。

ちょっと長いのは許容範囲内です。15inchのY31シーマ純正アルミホイールには当たりません。

ただ、バンジョーボルト側を取り付けると、フレアナット側の角度が若干合っていません。

30°位ですかね。無理矢理取り付けます。

若干よじれての取り付けですが、なんとか許容範囲内かと。

出来ればより角度が合うホースが見つかればいいのですが。

フレアナット側の金具を加工してしまう手もありますが、今回はそのまま。

 

続いて左後。同様に作業を進めていきます。

こちらもキャリパーのピストンは固着してない様です。

ただ、ブレーキホースのバンジョーボルト側の角度が右後より更に合っていない様な。

75°位?とりあえず無理矢理取り付けてみます。

まぁまぁよじれてしまっています。まぁダメでは無いと思うのですが。

この時点でもう外は真っ暗です。始めるのが遅かったので…。

水洗いしてこぼれたブレーキフルードを洗い流しておきます。

続きはエア抜きから。翌日です。

 

翌日。エア抜きからです。

ブレーキフルード交換が一人で出来る工具を買ってみました。\2,050。

コンプレッサーで負圧を作ってブレーキフルードを引っ張る工具です。

エアタンク満タンで試してみたのですが…。

エアーはあっという間になくなり、フルードは殆ど出てきませんでした…。ダメだこりゃ。

従来通りフットブレーキを踏んで押し出す方法に変更します。

でもいつもサポートしてくれる嫁さんは出かけています。

一人でエア抜き。フットブレーキを踏んで、ツーバイ材で押さえて、ブリーダプラグを緩めて…。

を数十回繰り返します。かなりいい運動になりました。

Y30はマスターシリンダー出口は前左右と後の3系統あります。

後はデフの上で左右に分岐されています。

右後から250mL程抜いておきます。エア抜きだけじゃなくてフルード交換もしています。

左後からはデフからの短い配管なので100mL程抜きました。

ちなみに前述のブレーキフルード交換ツールですが、

リザーバタンクに新しいブレーキフルードを適善供給する工具もついています。

ところがY30のリザーバタンクには形状がうまく合わない様で…。

気を付けて手動で供給します。

これで後は終わったので、水洗いしておきます。

 

次は前です。マスターシリンダーから遠い左前から。

ブレーキホースのフレアナット側を取り外し、キャリパーごと取り外します。

キャリパーからブレーキホースを分離し、キャリパーをオーバーホール。

オーバーホールキットにはちょっと良くわからない短い黒のゴムチューブが入っていました。

これは結局使わなかったので謎です。他のキャリパー用なんですかね?

後はリアと同様にオーバーホールしました。

スライドピンブーツは後の様な長い物ではなくごく普通の物でした。普通にグリスアップして交換。

キャリパーとホースを車体に取り付け。

ホースは純正同等品なので問題ありませんでした。

同様にエア抜き。100mL。

最後右前ですが、同様に作業してエア抜きの段階で嫁さんが帰ってきました。

ブレーキを踏んでもらいます。なんと楽な事か。100mL。

前左右を水洗いして全部完了です。

これで10年位はブレーキは問題無いかな。

 

オーバーホール後、フットブレーキが今までより深くなりました。でもロックまでちゃんと効きます。

エア噛んでる?と思ったのですが、どうもキャリパーをオーバーホールするとそうなる事もある様です。

逆に今までがシールが固くなった事によりピストンの戻りが悪く、浅くなっていたんだそうな。

他にも、マスターシリンダーのシールが古い事が原因で、エア抜きで深く踏んだ事により深くなってしまう事もあるそうな。

マスターシリンダーもオーバーホールしたいですね。

とりあえず機会があればまたエア抜きしてみます。

 

 

 

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